嫌われる勇気は、ストレスをコントロールする「アドラー心理学」が学べます。
アドラー心理学とは、幸せに生きるための心理学です。
そのため「真面目な人」にオススメの書籍だと思いました。
この記事は「嫌われる勇気」の概要をお伝えします。記事を読めば、仕事で悩むことがなくなり、生きることがラクになります。
この記事を書いている人

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- SEO検定1級合格
- 東証スタンダード会社員










嫌われる勇気の要約:5つの幸福メソッド~他者の評価を恐れるな!

「嫌われる勇気」は、アルフレッド・アドラーという心理学者の考え方をまとめた本です。この本では、哲学者と若者の対話を通して、幸せに生きるためのヒントが紹介されています。
「嫌われる勇気」というタイトルには、「他の人からどう思われるかを気にせず、自分の信じる道を進む強さ」という意味が込められています。
- 真面目に生きている人
- 人間関係に悩んでいる人
- 仕事の成果が出ず、悩んでいる人
本書は「哲人(哲学者)」と「青年」の対話形式でストーリーが進みます。どうすれば幸せに生きれるのか、本書が出した答えは、以下5つの方法です。
- 目的論
- 原因論の否定
- 承認欲求を否定しろ
- 課題の分離する
- 人を褒めない

アドラー心理学において、最も重要な概念の一つが「課題の分離」です。
この考え方は、仕事や私生活における心理的負担を大幅に軽減できる、汎用性の高いスキルと言えるでしょう。
【嫌われる勇気の要約】課題の分離で「悩み0」を実現するアドラー心理学入門
課題の分離とは、自分と相手の課題をはっきりと分ける考え方です。
具体的には、自分で変えられることと変えられないことを正確に知り、自分の責任の範囲を理解することを意味します。
課題の分離スキルを学ぶと、悩みをコントロールできるようになります。
例えば、犬にご飯を作ることはできます。しかし、犬に完食させることはできません。
なぜなら、ご飯を食べるかどうかは犬の課題だからです。無理に食べさせようとしても、問題は解決しません。
ポイントは、「自分が介入して解決できる問題か?」を問うことです。
課題の分離スキルを身につけることで、以下メリットを得られます。
- 仕事が楽しくなる
- ストレスが減る
- 人間関係の悩みが減る

人生における悩みのほとんどは、実は人間関係が原因です。恋愛でも仕事でも、最終的には「人」が中心にいます。
例えば、「背が低い」という悩みは、「好きな人に好かれたい」という気持ちから生まれます。
課題の分離を理解すると、「背を高くすることはできない」と受け入れられます。その結果、「清潔感を意識する」といった「自分の課題」に時間を使えるようになります。

仕事でも同じことが言えます。
例えば、新しい契約が取れない悩みも、「販売している商品に魅力がないだけ」かもしれません。商品に魅力がないことは、「他者の課題」に分類されます。そのため、悩んでも一生解決できないでしょう。


それなら「クライアントの悩みを真剣に聞く」にシフトしたほうが良いです。なぜなら、信頼関係が高まり、契約率が高くなるからです。
本書には「仕事の本質は他者への貢献」と紹介されてます。
自分がコントロールできない問題は捨て、自分の課題に意識を向けることで相手目線で考える時間が増えるので、他者への貢献ができます。
クライアントの課題に注力するより、こちらが変えられる範囲に時間を使うべきだと思います。
広告クリックは好調でも購入につながらない…『嫌われる勇気』に学ぶ突破法
私がWeb広告コンサルタント4年目のとき、大手化粧品ブランド(CMでも流れていた)の広告コンサルを担当しました。
広告配信開始から2週間、広告クリック数は目標を上回っていましたが、商品購入に至るコンバージョン率(CVR)※は予測の半分以下という厳しい状況でした。
※コンバージョン率(CVR)とは:広告クリックから実際の購入に至る割合のことです。
クライアントのマーケティング責任者からは、連日のように「なぜ購入につながらないのか」「効果的な方法はないのか」と、しつこく問い合わせがありました。
私は広告文のA/Bテスト、ターゲティングの見直し、リマーケティングの強化など、あらゆる施策を試みました。
しかし、状況は改善せず、疲弊していきました。クライアントとの関係も悪化していきました。
「何としても成果を出さなければ」というプレッシャーで、眠れない日々が続きました。
「課題の分離」との出会い
転機となったのは、社内の月例勉強会で学んだアドラー心理学の「課題の分離」という考え方です。


「自分の課題」と「他者の課題」を明確に区別することで、不要なストレスから解放され、本質的な解決に集中できるという考え方に、強く共感しました。
その夜、プロジェクトの状況を「課題の分離」の視点で整理してみました。
自分の課題(コントロールできること)
- 広告運用の最適化
- 正確なデータ分析と洞察の提供
- 適切な提案と報告
クライアントの課題(コントロールできないこと)
- 商品の市場適合性
- 商品ページのユーザー体験
- 価格設定や競合との差別化
自分の課題として、まずユーザー行動分析。その結果、商品詳細ページでの滞在時間が短く、多くのユーザーが価格表示後に離脱していることが分かりました。
これまで私は、「CVRが低い=自分の広告運用が悪い」と考え、全ての問題を自分で解決しようとしていました。しかし実際には、広告後のランディングページや商品自体の課題も大きく影響していたのです。
クライアントとの月次ミーティングで、分析結果を正直に伝えました。
「広告からの流入数は目標を20%上回っており、興味喚起は成功しています。しかし、データ分析によると、ユーザーは商品ページの価格表示を見た直後に80%が離脱しています。」
事実を正直に伝えたうえで、具体的な対策を提案しました。
- 広告側の対策:価格に敏感なユーザー層へターゲティング強化
- クライアント側:初回購入者向けの20%割引キャンペーンで購入ハードルを低くする
施策開始から3週間で、CVRは2.1%から4.8%へ改善。費用対効果(ROAS)も大幅に向上します。


また、クライアントとの関係も改善できました。問題の本質を共有し、役割を明確にしたことで、「非難し合う関係」から「共に解決する関係」へ変化したと感じております。
単に問題点を指摘するのではなく、実行可能な解決策を共に考える姿勢が、クライアントとの関係を改善し、より良い結果を生み出すことを体験を通じて理解しました。
『嫌われる勇気』流!「課題の分離」を今日から実践する3ステップ
「課題の分離、頭ではわかったけど、具体的にどうすればいいの?」
私も書籍を読んだ時、そう思いました。概念を理解することと、日常で使いこなすことの間には、少しだけ距離がありますよね。
でも、大丈夫です。いくつかのステップを踏むだけで、誰でも「課題の分離」を実践できるようになります。私自身が悩んでいた時に意識していた、具体的な3つのステップをご紹介します。
ステップ1:「これは、最終的に誰が責任を負うことか?」と問いかける
まず、目の前にある悩みや問題に対して、「この選択によってもたらされる結末を、最終的に引き受けるのは誰か?」と自分に問いかけてみてください。
これが、課題の分離の出発点です。
例えば、
- 部下がなかなか仕事を覚えない
- 仕事を覚えるかどうかは、最終的に部下自身の評価や成長に関わる問題です。つまり「部下の課題」。
- 子どもが全く勉強をしない
- 勉強をせずに将来困るのは、親であるあなたではなく、子ども自身です。これは「子どもの課題」。
- パートナーの機嫌が悪い
- なぜ機嫌が悪いのか、その感情をどう処理するのかは、パートナー自身の問題です。これは「相手の課題」。
このように、「最終的な責任の所在」を考えることで、冷静に自分と相手の課題を切り分けることができます。
ステップ2:自分の課題だけに集中する
課題の切り分けができたら、次にやることは「自分の課題」に全力で集中することです。他人の課題に土足で踏み込むのではなく、自分にコントロールできることだけに取り組みましょう。
先ほどの例で言えば、
- 部下が仕事を覚えない(部下の課題)に対して…
- 「どうすればもっと分かりやすく伝えられるか?」「マニュアルを改善できないか?」など、伝え方を工夫することが「自分の課題」です。
- 子どもが勉強しない(子どもの課題)に対して…
- 「勉強が楽しいと思えるような環境を作る」「いつでも質問に答えられる準備をしておく」など、学習をサポートすることが「自分の課題」です。
- パートナーの機嫌が悪い(相手の課題)に対して…
- 「自分はいつも通り、穏やかに接する」と決めることが「自分の課題」です。相手の機嫌に振り回され、自分の感情まで乱す必要はありません。
他人の課題を無理やり変えようとするから、私たちは苦しくなるのです。自分の変えられる範囲に集中することで、心は驚くほど軽くなります。
ステップ3:「いつでも援助する用意がある」と伝える
これが非常に重要なポイントです。
「課題の分離」は、相手を突き放したり、孤立させたりするための考え方ではありません。
「これはあなたの課題だ」と切り捨てて終わりにするのではなく、「もし君に助けが必要になったら、いつでも声をかけてほしい。その準備はできているよ」という協力的な姿勢を示すのです。
部下には「やり方がわからなくなったら、いつでも聞きに来ていいからね」。 子どもには「勉強でわからないことがあったら、お父さん(お母さん)が一緒に考えるよ」。
この一言があるだけで、相手は「見捨てられた」と感じることなく、安心して自分の課題に取り組むことができます。私たちは相手の課題に「介入」はしませんが、「援助」はできるのです。この違いを理解することが、良好な人間関係を築く鍵となります。
【シーン別】職場の人間関係が楽になる「課題の分離」使い方講座
特に悩みが尽きないのが、職場の人間関係ですよね。ここでは、私が実際に「課題の分離」で乗り越えてきた、よくあるシーン別の使い方をご紹介します。
ケース1:理不尽なことで怒る上司
「なんでこんなこともできないんだ!」と、上司が感情的に怒っている。
資料の不備は確かにこちらのミスかもしれません。しかし、そのミスに対して「どれくらい、どのような態度で怒るか」は、100%上司自身の課題です。
- 自分の課題: ミスを真摯に謝罪し、次に同じ失敗をしないための対策を考えること。
- 上司の課題: 自分の感情(怒り)をコントロールすること。
ここで、「上司の機嫌をどう取ろうか…」と悩むのは、相手の課題に踏み込んでいる証拠です。私たちは、自分の課題である「再発防止策の検討」に集中すれば良いのです。
事実、私もこの考え方に切り替えてから、上司の怒鳴り声が「ああ、今あの人は感情のコントロールという課題に取り組んでいるんだな」と、BGMのように聞こえるようになりました(笑)。
ケース2:何度も同じ質問をしてくる後輩
一生懸命教えているのに、後輩がなかなか仕事を覚えてくれず、何度も同じ質問をしてくる。イライラしてしまいますよね。
しかし、これも「課題の分離」で解決できます。
- 自分の課題: 分かりやすく教える努力をすること。マニュアルを整備すること。一度教えたことは「この資料の〇ページを見てね」と伝え、自分で調べる癖をつけさせること。
- 後輩の課題: 教えられたことを覚え、自分で考えて仕事を進めようと努力すること。
「なぜ覚えてくれないんだ!」と嘆くのは、後輩の課題に介入している状態です。
私たちはあくまで「援助」役に徹し、後輩自身が課題を乗り越えるのを見守る姿勢が大切です。
「課題の分離」は冷たい?知っておきたい大切な注意点
最後に、とても大切な注意点をお伝えします。
「課題の分離」を実践すると、「なんだか冷たい人間になった気がする…」と感じる方がいるかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。
アドラー心理学における「課題の分離」は、無関心や責任放棄を推奨するものでは決してありません。むしろ、お互いを一人の自立した個人として尊重し、信頼するための技術なのです。
「あなたの課題だから、私は知らない」と突き放すのが課題の分離ではありません。 「これはあなたの課題だよね。大変だと思うけど、あなたなら乗り越えられると信じている。もし助けが必要なら、いつでも言ってね」と、信頼と援助のメッセージを送り続けることが、本当の意味での「課題の分離」です。
相手の課題を無理やり奪い、代わりに解決してあげることは、一見優しさに見えるかもしれません。しかし、それは長期的に見て、相手の成長の機会を奪う「介入」になってしまうのです。
お互いのテリトリーを尊重し、踏み込みすぎない。でも、いつでも助け合える距離にいる。 この絶妙な距離感こそが、ストレスのない良好な人間関係を築くための秘訣なのだと、私は『嫌われる勇気』から学びました。
嫌われる勇気の要約まとめ|ランチ1回分で得られる「課題の分離」の力


まとめです。
「嫌われる勇気」は、アドラー心理学が学べる書籍です。
- 目的論
- 原因論の否定
- 承認欲求を否定しろ
- 課題の分離する
- 人を褒めない
嫌われる勇気は、たった1,650円です。
ランチを1回我慢するだけで、ストレスをコントロールできる「課題の分離」を学べます。
もう、解決できない人間関係ごときに悩む必要はありません。
「嫌われる勇気」を読んで、少しだけ、力を抜いてみませんか?
本書は、1,000円ほどです。
ラーメン1杯我慢すれば、ストレスのコントロールスキルが身につきます。
日曜日の夜が苦痛な人は、今すぐ購入することをオススメします。


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